漢検®とは(日本漢字能力検定)
https://www.kanken.or.jp/kanken/outline/
より転載しました。
☆目次
漢検とは
「漢検(日本漢字能力検定)」は、漢字能力を測定する技能検定です。漢字を「読む」「書く」という知識量のみならず、漢字の意味を理解し、文章の中で適切に使える能力も測ります。「漢検」の評価は社会的な評価でもあり、学んだことがすぐ生き、生涯楽しく学べ、進学や就職にも役立つため教育や企業の現場で今注目を集めている検定です。漢字は年齢に関係なく学べる身近な学習対象であるため、3歳から102歳という幅広い年齢層の方が「漢検」に挑戦しています。
「漢検」には3つの受検方法があります。
①個人受検は、全国47都道府県の主要都市約180か所に設けられた公開会場で受検する方法です。
②団体受検は、学校や塾・企業などの団体で志願者を10名以上集めて、まとめて申し込みを行う方法です。受検場所によって「準会場受検」と「団体公開会場受検」の2つに分かれます。
③漢検CBT(Computer Based Testing)受検は、漢検CBT会場でコンピューターを使って漢検(2~7級)を受検するシステムです。合格すると、ペーパーでの検定と同じ資格を得ることができます。年3回の検定日に限定されずに、都合のよい日程を選んで受検することができます。
各級の出題内容と審査基準
https://www.kanken.or.jp/kanken/outline/degree.html
より転載、編集いたしました。
1級
レベル・対象漢字数
対象漢字数 大学・一般程度(約6000字)※公開会場でのみ実施
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 故事・諺
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
審査基準 程度
常用漢字を含めて、約6000字の漢字(JIS第一・第二水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
常用漢字の音・訓を含めて、約6000字の漢字の読み書きに慣れ、文章の中で適切に使える。- 熟字訓、当て字を理解していること
- 対義語、類義語、同音・同訓異字などを理解していること
- 国字を理解していること(怺える、毟るなど)
- 地名・国名などの漢字表記(当て字の一種)を知っていること
- 複数の漢字表記について理解していること(鹽―塩、颱風―台風など)
- 《四字熟語・故事・諺》
典拠のある四字熟語、故事成語・諺を正しく理解している。 - 《古典的文章》
古典的文章の中での漢字・漢語を理解している。
準1級
レベル・対象漢字数
対象漢字数 大学・一般程度(約3000字)※公開会場でのみ実施
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 故事・諺
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
審査基準 程度
常用漢字を含めて、約3000字の漢字(JIS第一水準を目安とする)の音・訓を理解し、文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
常用漢字の音・訓を含めて、約3000字の漢字の読み書きに慣れ、文章の中で適切に使える。- 熟字訓、当て字を理解していること
- 対義語、類義語、同音・同訓異字などを理解していること
- 国字を理解していること(峠、凧、畠 など)
- 複数の漢字表記について理解していること(國―国、交叉―交差 など)
- 《四字熟語・故事・諺》
典拠のある四字熟語、故事成語・諺を正しく理解している。 - 《古典的文章》
古典的文章の中での漢字・漢語を理解している。
2級
レベル・対象漢字数
高校卒業・大学・一般程度(2136字)※常用漢字がすべて読み書き活用できるレベル
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
審査基準 程度
すべての常用漢字を理解し、文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- すべての常用漢字の読み書きに習熟し、文章の中で適切に使える。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること •熟語の構成を正しく理解していること
- 熟字訓、当て字を理解していること(海女/あま、玄人/くろうとなど)
- 対義語、類義語、同音・同訓異字などを正しく理解していること
- 《四字熟語》
- 典拠のある四字熟語を理解している(鶏口牛後、呉越同舟 など)。
- 《部首》
- 部首を識別し、漢字の構成と意味を理解している。
準2級
レベル・対象漢字数
高校在学程度(1940字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
審査基準 程度
常用漢字のうち1940字を理解し、文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 1940字の漢字の読み書きを習得し、文章の中で適切に使える。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること •熟語の構成を正しく理解していること
- 熟字訓、当て字を理解していること(硫黄/いおう、相撲/すもう など)
- 対義語、類義語、同音・同訓異字を正しく理解していること
- 《四字熟語》
- 典拠のある四字熟語を理解している(驚天動地、孤立無援 など)。
- 《部首》
- 部首を識別し、漢字の構成と意味を理解している。
3級
レベル・対象漢字数
中学校卒業程度(1607字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
審査基準 程度
常用漢字のうち約1600字を理解し、文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表のすべての漢字と、その他の常用漢字約600字の読み書きを習得し、文章の中で適切に使える。 •音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること
- 熟語の構成を正しく理解していること •熟字訓、当て字を理解していること(乙女/おとめ、風邪/かぜ など)
- 対義語、類義語、同音・同訓異字を正しく理解していること
- 《四字熟語》
- 四字熟語を理解している。
- 《部首》
- 部首を識別し、漢字の構成と意味を理解している。
4級
レベル・対象漢字数
中学校在学程度(1322字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
審査基準 程度
常用漢字のうち約1300字を理解し、文章の中で適切に使える。
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表のすべての漢字と、その他の常用漢字約300字の読み書きを習得し、文章の中で適切に使える。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること
- 熟語の構成を正しく理解していること
- 熟字訓、当て字を理解していること(小豆/あずき、土産/みやげ など)
- 対義語、類義語、同音・同訓異字を正しく理解していること
- 《四字熟語》
- 四字熟語を理解している。
- 《部首》
- 部首を識別し、漢字の構成と意味を理解している。
5級
レベル・対象漢字数
小学校6年生修了程度(1006字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 筆順・画数
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 誤字訂正
- 四字熟語
- 熟語の構成
審査基準 程度
小学校第6学年までの学習漢字を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割に対する知識を身に付け、漢字を文章の中で適切に使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第6学年までの学習漢字を読み、書くことができる。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること
- 熟語の構成を知っていること
- 対義語、類義語を正しく理解していること
- 同音・同訓異字を正しく理解していること
- 《四字熟語》
- 四字熟語を正しく理解している(有名無実、郷土芸能 など)。
- 《筆順》
- 筆順、総画数を正しく理解している。
- 《部首》
- 部首を理解し、識別できる
6級
レベル・対象漢字数
レベル・対象漢字数
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 筆順・画数
- 送り仮名
- 対義語・類義語
- 同音・同訓異字
- 三字熟語
- 熟語の構成
審査基準 程度
小学校第5学年までの学習漢字を理解し、文章の中で漢字が果たしている役割を知り、正しく使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第5学年までの学習漢字を読み、書くことができる。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名や仮名遣いに注意して正しく書けること(告げる、失う など)
- 熟語の構成を知っていること(上下、絵画、大木、読書、不明 など)
- 対義語、類義語の大体を理解していること(禁止-許可、平等-均等 など)
- 同音・同訓異字を正しく理解していること
- 《筆順》
- 筆順、総画数を正しく理解している。
- 《部首》
- 部首を理解している。
7級
レベル・対象漢字数
小学校4年生修了程度(640字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 筆順・画数
- 送り仮名
- 対義語
- 同音異字
- 三字熟語
審査基準 程度
小学校第4学年までの学習漢字を理解し、文章の中で正しく使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第4学年までの学習漢字を読み、書くことができる。
- 音読みと訓読みとを正しく理解していること
- 送り仮名に注意して正しく書けること(等しい、短い、流れる など)
- 熟語の構成を知っていること
- 対義語の大体を理解していること(入学-卒業、得点-失点 など)
- 同音異字を理解していること(健康、高校、広告、外交 など)
- 《筆順》
- 筆順、総画数を正しく理解している。
- 《部首》
- 部首を理解している。
8級
レベル・対象漢字数
小学校3年生修了程度(440字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 部首・部首名
- 筆順・画数
- 送り仮名
- 対義語
- 同じ漢字の読み
審査基準 程度
小学校第3学年までの学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第3学年までの学習漢字を読み、書くことができる。
- 音読みと訓読みとを理解していること
- 送り仮名に注意して正しく書けること(食べる、楽しい、後ろ など)
- 対義語の大体を理解していること(勝つ-負ける、重い-軽い など)
- 同音異字を理解していること(反対、体育、期待、太陽 など
- 《筆順》
- 筆順、総画数を正しく理解している。
- 《部首》
- 主な部首を理解している。
9級
レベル・対象漢字数
小学校2年生修了程度(240字)
主な出題内容
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 筆順・画数
審査基準 程度
小学校第2学年までの学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。
領域・内容
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第2学年までの学習漢字を読み、書くことができる。
- 《筆順》
- 点画の長短、接し方や交わり方、筆順および総画数を理解している
10級
領域・内容
小学校1年生修了程度(80字)
レベル・対象漢字数
- 漢字の読み
- 漢字の書取
- 筆順・画数
主な出題内容
小学校第1学年の学習漢字を理解し、文や文章の中で使える。
審査基準 程度
- 《読むことと書くこと》
- 小学校学年別漢字配当表の第1学年の学習漢字を読み、書くことができる。
- 《筆順》
- 点画の長短、接し方や交わり方、筆順および総画数を理解している。
採点基準
(平成24年4月より適用)
https://www.kanken.or.jp/kanken/outline/degree/rating.html
より転載、編集いたしました。
(1)採点の対象
筆画を正しく、明確に書かれた字を採点の対象とし、くずした字や、乱雑に書かれた字は採点の対象外とする。
(2)字種・字体
- 2~10級の解答は、内閣告示「常用漢字表」(平成22年)による。ただし、旧字体での解答は正答とは認めない。
- 1級および準1級の解答は、『漢検要覧 1/準1級対応』(公益財団法人 日本漢字能力検定協会発行)に示す「標準字体」「許容字体」「旧字体一覧表」による。
(3)読み
- 2~10級の解答は、内閣告示「常用漢字表」(平成22年)による。
- 1級および準1級の解答には、1.の規定は適用しない。
(4)仮名遣い
仮名遣いは、内閣告示「現代仮名遣い」による。
(5)送り仮名
送り仮名は、内閣告示「送り仮名の付け方」による。
(6)部首
部首は、『漢検要覧 2~10級対応』(公益財団法人 日本漢字能力検定協会発行)収録の「部首一覧表と部首別の常用漢字」による。
(7)筆順
筆順の原則は、文部省編『筆順指導の手びき』(昭和33年)による。 常用漢字一字一字の筆順は、『漢検要覧 2~10級対応』収録の「常用漢字の筆順一覧」による。
(8)合格基準
- 1級/準1級/2級 満点200点 合格基準80%程度
- 準2級/3級/4級/5級/6級 満点200点 合格基準70%程度
- 8級/9級/10級 満点150点 合格基準80%程度
問題例
https://eccjrbs.jp/wp/wp-admin/post.php?post=1159&action=edit
より、漢検の過去問題をPDF形式でダウンロードできます。